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うつ病の状態を医師にしっかり伝える方法

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症状をうまく説明できないときはカウンセリングを

うつ病になると、精神科や心療内科などの医療機関にたびたび通うことになります。

そこでは当然医師の診察を受けるわけですが、うつ病の人は自分の状態などについてうまく説明できない傾向が見られます。

なぜなら、うつ病になると思考力が低下し、頭の中を整理できなくなるため、言葉が出てこないということになってしまうからです。

また、うつ病の人は自責の念が強く、医師に対して「自分のために時間をとってもらうのは申し訳ない」という思いを抱いてしまい、病状を説明することを遠慮してしまうこともあるのです。

カウンセリングでは、ゆっくり時間をかけてお話をお聴きいたします。

そこで、ポイントをまとめて医師にこの部分は伝えたほうが良いかもしれないということをお伝えする場合もあります。

カウンセリングの中で、出てきたお話を一緒に要点をまとめるということもできるので、うまく説明できないと感じたときは、カウンセリングもご検討ください。

伝えなければうつ病の治療は進まない

うつ病は回復までに時間がかかるため、医療機関を受診する回数が多くなります。

その都度、経過報告や疑問点の解消などのために担当医師としっかり話しをしなければなりません。

こうしたコミュニケーションをとらないまま診察が終わってしまうと、抗うつ薬や精神安定剤、睡眠導入剤などの薬が処方されるだけで終わりになってしまうことになります。

これでは、治療のために通院しているというよりも、事務的に処理されているように感じてしまい、後悔と虚しさを抱いてしまいかねません。

「うつ病を治そう」というモチベーションも低下し、治療が進まないことになってしまいます。

一方の医師は、日々、さまざまな患者をたくさん診ていて多忙なのは確かですが、内心では「何でもいいから話してほしい」と思っているのです。

今の状態・症状はもちろん、疑問でもいいですし、気持ち、不安・・・どんなことでも正直に話してもらうことによって、医師は患者の現状を把握し、この先の治療をどのように進めていくかを考えていきます。

うつ病に限らず、どんな病気にも共通して言えることですが、医師は患者の言葉に基づいて治療方針を決めたり、処方する薬を選んでいるのです。

特に、本人にしかわからない症状については、患者からの訴えがなければ、たとえ医師といえども知ることはできないのです。

だからこそ、患者は自分の言葉で症状なり気持ちなりを医師にしっかりと伝える必要があるのです。

しっかり伝えると考えるとつらくなってしまう場合は、カウンセリングなどで外部の協力も得ながら進めていきましょう。

うつ病の人が言葉以外のツールで伝える方法

うつ病の治療のために症状や気持ちなどを伝えることが大事とはいえ、どうしてもうまく話せないという人も少なくありません。

そのような場合は、簡単なもので構わないので、メモ・日記や表・グラフなどを使うという方法もあります。

≪メモを使う≫

うつ病になると思うようにできないことが多くなってきます。そんななかで、自分ができたことをメモしておくといいでしょう。

≪日記を使う≫

箇条書きでいいので簡単な日記をつけておくといいでしょう。その日の気分やちょっとした出来事、その時に感じたことなどをメモしておくだけでいいのです。

≪表・グラフを使う≫

毎日の気分の変動・上下を表やグラフにしておくといいでしょう。

いずれの方法も、難しく考えたり、きれいに書こうとしなくても大丈夫です。

ごく簡単なものであっても、状態を知る手掛かりが何もないより、少しでもあったほうが、医師の診察に大いに役立ちます。

それによって、より的確な治療を施すことが可能となり、回復がグッと近づくことになるのです。

うつ病の人が自分でメモや表などをうまく作れないようであれば、家族などがテンプレートのようなものを作ってあげたり、メモの記載・表作成などを代行してあげてもいいでしょう。

受診の際には患者と医師との情報交換・コミュニケ―ションがしっかり行なわれるかどうかで、その後の治療方針が左右されると言っても過言ではありません。

言葉、メモ、表・グラフなど、さまざまな方法を活用して、症状や気持ちなどをしっかり伝えるようにしましょう。

医師との関わり方や療養中の過ごし方

日本うつ病サポート協会運営のカウンセリングサロンクローバーでは、うつ病に関するご相談はもちろん、医師との関わり方や療養中の過ごし方など、あらゆるご相談に応じていますので、お気軽にカウンセラーにお尋ねください。

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