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うつ病になると精神活動がゼロ以下になる

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うつ病の人は「何も感じない」「身体に力が入らない」

健康な人でも嫌なことがあったりすると、気分が落ち込むということがあります。これは、人としてごく普通の反応なので、特に問題とされることはないので、必要以上に深刻に考えすぎることはないでしょう。

しかし、日常生活に支障が出るほど激しい気分の落ち込みがあらわれるのが、うつ病なのです。

こうなると、何かをする意欲や気力、何かに対する興味や関心が失われてしまいます。

うつ病になると感情の動きがなくなる

さらに、うつ病になると喜怒哀楽といった感情の動きがなくなり、精神活動がゼロ以下になってしまいます。

つまり、「何も感じない」とか「身体に力が入らない」といった状態になってしまうのです。

たとえば、以前であれば、「お友達とランチに行って美味しいものを食べるのが好き!」と元気に言っていた人が、いつしか仲良しの友達にランチに誘われても家から出る気にさえなれないといったふうに変貌してしまうのです。

日常生活の中でのちょっとしたことでさえ「何もしたくない」と思うようになるどころか、それまで大好きだったことでさえも、「やろう」という気にまったくなれなくなってしまう。

それが、うつ病の代表的な症状のひとつなのです。

こうした症状は、周囲からはなかなか理解しがたいことですが、当の本人は主に次のように感じています。

「何も感じない」「気力がない」「身体に力が入らない」

「喜怒哀楽がなくなっている」「気が滅入ってしまう」

「泣きたい気持ちがずっと続く」「頭が空っぽになったみたい」

「真っ暗で何も見えない」「どうしようもなく孤独に感じる」

「言葉にできないほどつらい」「胸に何かが詰まって苦しい」

うつ病の症状「憂うつ」の苦しさ

周りからはわかりにくいうつ病の人の胸の内は主に以上のようなもので、一般には「憂うつ」という言葉で表現されます。

この「憂うつ」という言葉自体はそれほど珍しいものではないので、この言葉を聞くと、だいたいわかったように気になってしまいがちです。

しかし、ひと口に「憂うつ」と言っても、その中身は上記のように実にさまざまであり、複雑であり、深刻なものなのです。

本人にとっては、まさに「切実」と言えるものであり、「憂うつ」という言葉だけで簡単に片づけられるようなものではないのです。

うつ病の人はつらい気持ちをうまく伝えられない

前述のように、うつ病の症状のひとつである「憂うつ」というものは、その言葉からだけでどのようなものかを十分に理解するのは非常に困難です。

しかも、うつ病の人は自分の気持ちをうまく伝えられる心理状態にないため、その真意を正しく表現し伝えることができません。

そのため、なおさら周りの人はうつ病の人のことを理解するのが難しいのです。

それは、医師であっても同じことが言える場合があるのです。

たとえば、うつ病の人がかかりつけの医療機関(近所の内科医院など)の医師に相談したとしても、自分の気持ちをうまく伝えることができず、医師のほうも患者の状態を正しく把握することができず、単に「疲れているだけ」と判断してしまうケースも少なくないのです。

しかし、心の病を専門に扱う精神科や心療内科の医師であれば、患者の言葉だけではなく、表情や態度、話し方や声の大きさなどから総合的に判断し、うつ病か、そうでないかを最終的に判断するのです。

また、経験豊富な熟練医師であれば、診察室に入ってきた患者を見た瞬間に、おおよその判断がつくとさえ言われています。

ただし、これは極めてまれなケースであり、うつ病か否かの判断は、きちんとした診察のうえではじめてなされるものです。

ともあれ、うつ病はすべての精神活動がゼロ以下になる病気であるということを頭に入れておく必要があり、それを踏まえたうえでの対応やサポートが求められるのです。

日本うつ病サポート協会運営のカウンセリングサロンクローバーは、医療機関ではないので診断やお薬を処方するということは出来ませんが、自分がうつ病なのかそうではないのかといったご相談や、うつ病の方への相談・カウンセリングに力を入れて取り組んでいます。

また、うつ病の人をサポートするうえで必要な知識やスキルを学べるセミナーや、心理カウンセラー資格の発行を行なっています。

当協会としては、このような資格を取得し、うつ病で苦しんでいる人をサポートできる人を増やしていきたいと考えていますので、こうした輪を広げていくことにご協力いただければ幸いです。

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